「事前の資格」と「事後の資格」

2011年4月26日 | By kasai | Filed in: 「ダンスセラピー・リーダー」資格, 「保育士」資格, 「精神保健福祉士」資格, 「認定心理士」資格.

資格がないと門前払い…というのが困る。国家試験による資格も、それが必要な部署に入るための通行手形となっています。ということで、通行手形がほしいので資格取得に頑張るわけですね。
こういう「通行手形」型の資格を「事前の資格」と呼ぶと、そういうことではないものは「事後の資格」ということになりますが、「事後の資格」というのは、「資格はないのにやっているうちに実力があるので、後から資格が認められたもの」といえます。
私は日本ダンス・セラピー協会の認定ダンスセラピストです。この資格でヨーロッパではあちこちの病院や大学などから呼ばれたり出入りして、ワークショップ指導などを依頼されていました。実は日本にはダンスセラピスト養成の大学も大学院もないのです。したがって、私の資格は欧米の基準から見ると、「無資格者」ということになりますが、私の研究歴や実践歴などを見て、遠い日本という文化・歴史の異なる国から来たので…まあいいかあ…と思ってくれたかどうかは分かりませんが、とにかく実力を認めてくれてそのように扱ってくれました。たまには閉鎖病棟でのワークショップ指導も任されたりもしました(日本でもそうですが、病棟での指導については必ず1名、当該国の有資格者が付き添うことになっているのでokなわけです。ねんのため)。

実はさらにすごいことがあります。日本のダンスセラピストは、大卒の場合、臨床経験(基本は精神科領域でのもの)が400時間以上必要とされています。これは不思議なことで、資格もないのに精神科や心療内科や福祉領域などで、「400時間以上の指導をして来い」というのです。無茶苦茶ですねー。
ですが、私だけではなく、日本ダンス・セラピー協会のダンスセラピストの多くは基本的にこれを実践して資格取得をしています。(もちろん欧米の大学院で取得した方もおります。多くの場合、ダンスセラピスト資格以前に、研究者だったり、看護師や医療関係の資格者だったり、教員だったり、その他、ダンスセラピーには直接に関係ない資格や立場から活動を始めた方が多いです。)

ともかく、私について言えば、どういうことかというと、「資格がないのにダンスセラピーなどの指導が任せられ、精神科領域を含む現場での指導を400時間以上も任せられた」という実績があるのです。ということで、順序がひっくり返っているのです。なお、資格がないのにそうした実践を続けてこれているので、実際には「ダンスセラピスト」資格は不要で、無くとも良いわけです。
じゃーどうして「ダンスセラピスト」という資格を取得することにしたかというと、それは自分自身のためというよりも、現場で指導するときに「ダンスセラピストです」と言うと、説明が楽だ…ということに尽きます。また、そうやって言うと、相手が安心しやすいみたいなのです。ということで、こういうのが「事後の資格」。

もっとすごい話があります。これは聞いた話ですが、調理師だったかお菓子作りだったか…の第一人者の方、ご本人はその資格をもっていない!というのです。
その理由に驚きました。その方はその業界の資格試験の試験問題を作っているので、自分が受かるとカンニング!?不正行為!?必ず合格するので試験が受けられない!?ということで「無資格者」!!

結論。
実力がないうちは「事前の資格」くらいは必要らしい。
実力があれば「事後の資格」はあってもなくてもいいけれども、あると相手や周りの人が安心するらしい。



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