質問にお答えします-第4回-

2014年11月6日 | By mori | Filed in: 心理学概説(2014年度).

(全文を読む場合はタイトルをクリック) 前回の授業内容に関する質問への回答です。

Q1. 友達と最初は気が合い一緒にいたが、だんだん関係が深くなっていくと話や考えが合わないことがわかり、一緒に居づらくなってはぶかれてしまうということが起きた場合、語られ聞かれて共有される物語は友達関係にも見られるのではないでしょうか?

A1. 物語を語り合い、共有することでどうなるか、その意義は何か、というのが授業で話したことです。あなたの質問は、「友達でなくなる経緯」を描写していますが、それがどう物語と関係しているのでしょうか? 申し訳ないのですが、あなたの質問が物語について何を尋ねているのかが、よくわかりませんでした。

 

Q2. 先週の授業で、「他人の人生との重ね合わせによって未確定な未来への見通しを与える」という言葉ががありましたが、それは「ひとのふりみて我がふり直せ」という諺のように、他人の行動を参考に、自分の行動を見直す、(ここからは諺と少し違いますが)また人生を見直し、不安な未来に対しての見通しをつけるということなのでしょうか?

A2. 「ひとのふりみて我がふり直せ」の特殊な場合と言えるかも知れません。単に「ひとのふりみて我がふり直せ」と同じと考えてしまうと、他人の物語を読むことが有する独特の心理学的効果を捉え損なうので注意して下さい。

「人生を見直し、不安な未来に対しての見通しをつける」とは、授業で言ったそのままのようですので、その通りと言うほかありません。

 

Q3. 「やはり、物語は借り物では駄目なのだろう」という言葉には、「他人の物語は参考にはなり得るが、教訓にはなり得ない」という意味があるのでしょうか? 「物語は借り物では駄目なのだろう」という言葉を、あまり解釈出来なかったので質問しました。

A3. あなたが「教訓」と「参考」をどう区別しているのかわかりませんが、「借り物」とはそのまま当てはめることのような意味です。先生が言っていることを、そっくりそのまま暗唱して言えるようになっても、理解したことにならないことと同じです。

 

今日の一句

[その壱] 物語  あなたもわたしも 持っている 何を取るかは あなた次第

解説: あなたも私も、みんなそれぞれの物語があるが、どの人生を参考にし、何を取っていくかは全て自分に託されている。どんな物語になるのかは自分次第である。

[コメント壱] あなたも私も物語を持っていることと、何をとるかがその人次第なのは、どういう関係があるのでしょうか。他人の物語を聞いた時、多々語られる物語から何を参考にするかを取捨選択するのだ、という意味にしたいのであれば、「人生の 人それぞれの 物語 何を取るかは あなた次第」にしたほうがよくないですか。

 

[その弐] 共通の 話を聞いて 安心へ  いつも求める  一体感だな

解説: 共通の話を聞いて、一体感で人は安心する。それは恋愛で「共通の話題から親近感が生まれ、好意を抱く」ことなどのように、人生の中で人がいつも求めていることなのではないだろうか。

[コメント弐] 物語を共有することの意義の一つは、一体感を得ることなのはその通りですが、解説にある恋愛の話は、その句のどこに反映されているのでしょうか。

 

[その参] 物語 他人と共有 一体感

[コメント参] 物語を共有することの意義の一つですね。上の句と同じです。

 

[その肆] 物語  私が語る 話でも 本当は別の  ナショナルなのか

[コメント肆] ナショナルな物語に抵抗する「私だけの物語」も、他人と共有され、あるいは他人に強制することで、ナショナルな物語になってしまう。こういう矛盾があることを、この句を読んで知ってもらえればと思います。


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