質問にお答えします-第8回-

2014年12月10日 | By mori | Filed in: 心理学概説(2014年度).

(全文を読む場合はタイトルをクリック) 前回の授業内容に関する質問への回答です。

Q1. 勉強のできる人は創造性や対人技能が低いと講義中にお話しされていましたが、勉強できる人でも創造性などを身に付けるにはどうしたらいいのですか。

A1. 「勉強のできる人は創造性や対人技能が低い」ではなく、「低い人もいる」あるいは「勉強できる人は創造性も対人技能も高いとは限らない」と伝えたかったのです。誤解を招いたらすみませんです。両方できる人もいるし、両方不得手な人や、どちらもそこそこの人もいます。

創造性を身につけるにはどうしたらよいか、という質問として考えればよいと思いますが、さてどうしたらよいでしょう。よくある誤解は、創造性に知識や経験は必要ないというものです。まっさらな状態こそ創造性の源であるというのは、陥りがちな誤解です。

創造性には、知識の獲得や経験は必要です。勉強すること、あるいは色々なものを見たり聞いたりすることが重要です。だから芸術家は、人の作品を鑑賞したり、自然や街を散策したりしますし、科学者は他人の研究を懸命に勉強します。また自分の分野に関係ないことに対しても、貪欲な好奇心を発揮します。創造性の一部は「転用」だと言われています。今までと違う文脈に、ある知識や経験を置いてみるということですね。体の良いパクリです。ゆえにパクる材料がなければ、創造はできません。

肝要なのは、好奇心を持つということでしょうかね。

 

今日の一句

[その壱]

狂人も 神とつながり 持つならば 国を揺るがす 力すら得る

解説: 「フリムン」の事例がありましたが、同じように、多大な地位や影響力のあった

ジャンヌダルクや卑弥呼も精神病だったという説を聞いたことがあります。

[コメント壱]

「狂人」を周りの人がどう位置づけるかが重要ですね。「狂人」が神とつながっているとみなすのは、周囲の人々です。

前回の授業のポイントの一つは、周囲の人がある人物をどうみなすかに、正常と異常の区別がしばしば依存するということでした。そして今回は「共棲」でしたね。いずれも「狂人」を周りとの関係で見ていくことの重要性をわかってほしかったのであります。そういう視点から、この一句を味わって頂ければと思います。


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