質問にお答えします-第10回-

2014年12月26日 | By mori | Filed in: 心理学概説(2014年度).

(全文を読む場合はタイトルをクリック) 前回の授業内容に対する質問への回答です。

Q1. 錯誤行為について質問があります。講義で錯誤行為について聞いたとき、昔担任の先生に「先生」と言うつもりが「お母さん」と言ってしまったことを思い出しました。これも錯誤行為の1つではないかと思うのですが、これをフロイトに言わせると私は担任の先生のことを無意識に母のように思っていたということになりますよね。しかし、その先生は男性だったので母のようには思っていなかったと思います。このような言い間違いはよくあることのようですが、どうして起こるのでしょうか?

A1. 本来すべきことと違うことをしてしまう現象を錯誤行為と言います。発言の間違いの他には、文字の読み間違い、思い出すことを忘れる、し忘れる等があります。あなたが挙げてくれた例も、言い間違いという錯誤行為で、このタイプは学校に通っている時期には結構見聞する現象です。

これをフロイトだったらどう分析するか。まずその錯誤行為には意味があると考えるでしょうね、当然。では、その意味とは何か。あなたが言ったような解釈もあるかもしれない。男性と女性を混同するという間違いも、それはそれは興味深いものだとフロイトなら言うかもしれない。多分、この限られた資料では一義的な解釈は無理で、このあと精神分析家と対話するなかで、この現象が意味する真実に接近していくのだろうと思います。

錯誤行為についてフロイトが言及している文献は色々ありますが、有名な著書の一つ「精神分析入門」(新潮文庫)の上巻の冒頭第一部が錯誤行為の考察に当てられています。そのうちの、第四講のまとめを読むだけでも面白いと思います。これを読んで考察が深まったら、また教えて下さい。


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