質問にお答えします-第6回-

2015年6月11日 | By mori | Filed in: 心理学(2015年度).

(全文を読む場合はタイトルをクリック) 前回の授業内容に関する質問に対する回答です。

Q1. 今回の講義で、言葉の習得が条件付けによるものや、生得説をききましたが、人と他の動物との言語の習得の仕方が同じか違うのかがわからなかったので質問しました。スキナーの説は人間だけにあてはまるのですか?

A1. 前回の授業で扱ったのは人間の言語獲得であって、動物の話は一切していません。よって「スキナーの説は人間だけに当てはまるのか」という質問は、授業内容からは外れています。「動物も言語を獲得する」という前提に立っていますからね。もし今回のような質問をするとすれば、まず動物の言語獲得があり得ると言うことを立証した上でするべきです。動物の言語獲得(の可能性)については、回をあらためてお話ししますので、そのときにまた考えてみて下さい。

授業に限らず、質問をする時のポイントは、尋ねる相手と共通の基盤に立つことです。相手の基盤に乗るのが基本ですが(たとえば、授業内容の範囲で質問する)、相手を自分の基盤に乗せること(たとえば、共通の基盤に立ってもらう得るよう、相手を説得する。動物にも言語獲得がある得ることを説得するとか)があってもよろしいです。共通基盤を無視した質問をすると、質問自体に意味がなくなったり、議論にならないことになります。また、相手からすると何を答えたらよいかわかりづらいですし、何かを回答してくれたとしても、あなたが言われたことを理解(あるいは曲解)することになりかねず(ということは、相手を誤解することにもなる)、いずれにせよ生産的ではありません。

もう一つ念のために言うと、定期試験でこういうことがとても多いのです。つまり、問題文が尋ねていることを自分本位にとらえてしまい、まったく違うことを解答してしまうのですね。本人はできたつもりになっていますが、題意に則していないため、当然点はつきません。あと2か月弱で定期試験になりますが、くれぐれも気をつけて下さい。

最後に蛇足ながら、相手と共通基盤に立つことはコミュニケーションの基本です。そしてコミュニケーションは、すべての対人活動(友人関係も仕事も含みますね、当然)の基本です。「正しく質問する」ことは、こういう訓練にもつながります。活用して下さい。


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