言葉よりも身体が語る…。

2016年6月13日 | By kasai | Filed in: 身体心理療法.

数十年も前の研究ですが、私がまだ若い頃に、「言葉での情報は全体の1/4程度で、情報の3/4,つまり75%ほどは非言語的なことによって伝わる」といった研究がいろいろとありました。数値は研究によって異なるようでしたが、はっきりしたことは、言葉よりも言葉以外のことから多くの情報が伝わるということです。

カウンセリングにしろ普通の会話にしろ、相手の言葉よりも相手の姿勢やまばたきや、ため息や身体の動きからいろいろと伝わってくることは体験で分かります。さらに、言葉においても、低い声なのか、堂々とした語りなのか、声が震えていないのか、語尾が下がるのか、無理に声を張っていないのか…といったことから、本人の気持ちをおしはかることもできます。

そうしたことをすべて含めて「身体心理的なアプローチ」と呼びます。
しかし、残念なことにそうした身体心理的な事柄は、なぜか見落としされがちです。専門家としてまた、一人の生活者という人と関わるとき、身体心理的な事柄に気がつかないことは大きなマイナスになります。

「大好きだよ」という言葉が出てきたとしても、頭をかきながら、やや笑いながら言ったとすると「…ああ、冗談として言っているようだな」と推測できます。
専門的には、メタ・コミュニケーションと言いますが、「今、言ったことは、文字面の意味通りではないので注意して下さいね」ということを伝えるために、言葉以外の方法を用いて、断りを入れているわけです。

身体心理療法には、40-50人の履修生がおりますね。昨年から、非常勤講師の美馬千秋先生に交替していますが、身体心理療法の一つの論文を丁寧に説明を進めています。私もたまに、その論文を書いた証人としてゲストとしてお邪魔することがあります。

みなさん、勉強を深めて、専門家としてもまた生活者としても、人を理解する力を伸ばしていってほしいものです。


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