福祉系大学の学生が取り組む「ソーシャルワーカーの“声”プロジェクト」ワークショップが開催されました

2016年12月17日(土)に、福祉系大学の学生が取り組んでいる「ソーシャルワーカーの“声”プロジェクト」のワークショップが開催されました。「ソーシャルワーカーの“声”プロジェクト」とは、2011年3月11日の東日本大震災を契機として福祉系大学経営者協議会に立ち上げられた災復興支援委員会の活動のひとつで、学生が災害支援活動に従事したソーシャルワーカーから災害時のソーシャルワークや想いを聴き取り、記録として残すことを目的としたものです。今回は本委員会の委員長校でもある関西福祉科学大学(大阪府)の学生2名と教員1名が来学し、復興支援やソーシャルワーク関心のある学生約30名とともにワークショップが行われました。

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当日の内容は、すべて関西福祉科学大学の学生主導で進められ、関西人ならではのつかみトーク、活動についてまとめられた資料や動画などをみながらプロジェクトが紹介されました。関西福祉科学大学復興支援プロジェクトでは、2012~2016年の5年間で宮城県・岩手県・福島県への派遣が第10次派遣にのぼり、「ソーシャルワーカーの“声”プロジェクト」だけでなく、学生が集めた“声”を発信する「学生“語り部”プロジェクト」も行われてきました。2015年度からは新たに、全国の福祉を学ぶ大学生と災害ソーシャルワークを考える「未来のソーシャルワーカー・ネットワーク」のほか、現地で“災害ソーシャルワーク”について伝えたり、災害支援を考える学生シンポジウムを開催してきたということでした。

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プロジェクト紹介後のグループワークでは、「もし自分がソーシャルワーカーとして働く場所で災害に遭ったら…」という想定で、〔物資〕・〔プライバシー〕・〔配慮が必要な方〕の3つから1つのテーマを選び、グループごとに避難所での支援についてディスカッションを行いました。グループワークでは、時間が足りなかったり、現地の避難所を想像すること、自分がソーシャルワーカーとして働くことがなかなか想定できず苦戦している様子もうかがえましたが、関西福祉科学大学の2名の学生もグループに入り、学生同士積極的に意見を交換していました。また5つに分かれたグループそれぞれから、「話を聞くことで不安が取り除けるかもしれない」「備えることが大事だと感じた」「日ごろの付き合いや住民同士のつながりなどに配慮する必要がある」などの意見が報告されました。

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最後に、関西福祉科学大学のお二人から、本プロジェクトが立ち上がったきっかけとして、ソーシャルワーカーは自衛隊や医師などと異なり、活動が見えにくいということ。ソーシャルワーカー自身も「何も出来なかった」という想いや「災害直後には必要ない」という声もあったということでした。しかしプロジェクトメンバーが実際に現地のソーシャルワーカーにインタビューし、その中から出てきた様々な出来事などをもとに災害時におけるソーシャルワーカーの専門性は何かを考え、話し合いを重ねた結果、ソーシャルワーカーの活動のキーワードは、“本来持っている力を引き出す介入”であり、平時からの専門性が災害時にも発揮されていたとまとめられていました。

今回の企画は、関西福祉科学大学側からの申し出で実現したワークショップです。参加した学生の感想には、「同年代にこんなすばらしい活動をしていることに感銘を受けました。ずっと被災地支援にいきたいと思いながらいけなかった大学生活に後悔と、このままじゃいけないということを改めて思わせていただけました」、「震災時に福祉専門職はどのようなことが出来るのか、またどのようなことをすべきなのか考えるきっかけとなった。・・・もし災害が起こったときに対応できるよう、日ごろから何が出来るか考えなければならないと感じた」など、受け入れ担当者としても参加した学生たちの感想に力をもらった企画となりました。

(文責:中田雅美)

参考:ソーシャルワーカーの声プロジェクト公式Facebookページ

https://www.facebook.com/%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%A3%B0%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88-822635364492700/?hc_ref=PAGES_TIMELINE