置戸黒耀石原産地研究グループよりご報告

人間科学科特任講師の大塚が代表を務める置戸黒耀石原産地研究グループが、北海道常呂郡置戸町でフィールドワークを実施しました。

今回のブログでは、調査の内容を簡潔に報告します。

黒耀石の大規模原産地である置戸黒耀石原産地における人類の資源開発の様相を明らかにすべく、ゴールデンウイークを利用し調査に臨みました。

今回の調査は学外の研究者2名と本学学生1名と私の4名。少数精鋭で黒耀石と遺物を求めて置戸の山中を歩き回りました。

調査中には置戸町の最高気温が全国一になるなど肉体的にはハードなものでしたが、未知の遺跡の発見など多くの成果を得ることでき、疲れも吹き飛びました。

現在は研究室で調査資料を分析しながら、今夏に実施する第二次発掘調査の準備を並行しておこなっています。

新学期がはじまって間もないですが、今から夏の調査が楽しみです。

 

写真1 山を登り調査中

写真2 地層の断面を観察

写真2 地層の断面を観察

写真3 石材サンプルの回収作業

写真3 石材サンプルの回収作業

写真4 調査終了、景色の良い高台で記念撮影。

写真4 調査終了、景色の良い高台で記念撮影。

これまでの調査成果は、5月26日に開催される日本考古学協会第83回総会での学会発表や、本学の紀要である『札幌学院大学人文学会紀要』100号などで報告しています。

本学紀要は大学のホームページから無料でダウンロード可能ですので、興味がある方はぜひご覧ください。

企画展示「DESIGNARE」の開催

私たち学芸員課程の学生は博物館実習の一環として、実習生でアイデアを持ち寄って企画し、企画展を開催しました。展示開催にあたり、資料の借用などで多くの方に御協力をいただいたおかげで、11月15日に無事に企画展を開催することができました。

今回の企画展は、デザインをテーマにした「DESIGNARE」です。来館者の皆様にデザインについて考え、身近に潜むデザインやロゴの意味や、デザイン効果などを意識していただくことが本企画展の目的です。

色や色の効果、札幌学院大学や企業のロゴマーク、商品パッケージ、漫画、映画のパンフレット、ピクトグラム、大学構内にある絵画マップなどを展示しました。

 ご来館いただいた皆様ならびに、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。

 

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展示制作メンバー

 

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色のイメージの展示

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ピクトグラムの展示

<記事と写真 文化領域 大塚宣明先生&受講生の皆さん>

公開講座「人間論特殊講義」を開催しました

 8月22日から26日までの5日間、台風が相次いで上陸し不順な天候の続くなかでしたが、人文学部公開講座「人間論特殊講義」を開催しました。

1日目「イントロダクション」

1日目「イントロダクション」(講師:奥田)

 今年度の総合テーマは「人文力~資源としての人文知、闘争としての人文知」です。文学、歴史、文化などのいわゆる人文的な知は、けっして「役に立たない」ものではなく、人間にとっての大切な財産であり資源です。そうした人文知の持つ価値とはどのようなものか、人文知をめぐって権力、学問、一般民衆がどのように戦ってきたか、その戦いは現代社会のなかで今後どのように展開するのかを、人間科学科だけではなく本学のさまざまな学部学科を横断するかたちで教授陣が協力しながら論じることが、本講座のねらいです。

3日目「情報を持てるもの持たざるもの」

3日目「情報を持てるもの持たざるもの」(講師:石川千温先生)

 各回の講義では繰り返し「本物の力」「地域」「多様性」「倫理」「アイデンティティー」あるいは「権力」「少数者」「差別」「壁」などの概念が取り上げられ、これらをキーワードにして、それぞれの講義が互いに密接に結びついていました。講義後のアンケートをみても「自分も積極性を持って大学生活を送らなければならないと感じた」、「文学が人文知の『主戦場』であるという意味が理解できた」など、おおむね好評のうちに当初のねらいは受け止められたようです。

最終日「国際交流:壁とその向こう」

最終日「国際交流:壁とその向こう」(講師:ダン・ヒンクルマン先生、白石英才先生)

 さまざまな角度から「人文知」について考える機会を得ることにより、講義する側の私たちも多くを得ることができました。お天気に恵まれないなか参加してくださった皆さん、ありがとうございました。

(コーディネーター 奥田)

[活動紹介]博物館実習―その1―

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白衣を着て優しく微笑んでいるのは、本学の鶴丸学長のキャラクター「ツル博士」です。人間科学科現3年生の手嶋さんによる、繊細なタッチで知的な印象のデザインです。これまでの活躍については以下のブログ記事をごらんください。

[活動紹介]文化領域の活動を紹介します―考古学分野―

これからも「ツル博士」には文化領域の魅力を伝えてもらうために、ますます活躍してもらう予定です。今回はその第一弾として、「ツル博士」の専門分野の考古学とも深く関係する博物館実習の授業を紹介してもらいます。


SGUの学芸員課程は北海道内でも有数の歴史を誇り、北海道・東北各地の博物館学芸員として勤務する卒業生は一大ネットワークを形成しています。その課程の中核となる科目「博物館実習」も新学期を迎えて新たな1年のスタートを切りました。

IMG_1155r担当するのは、本学の皆川雅章先生(ディジタル・アーカイブズ)、大塚宜明先生(考古学)に加え、学長の古くからの知り合いでもあり、東京国立博物館に長く勤務され資料や展示の実際を熟知している佐々木利和先生をお迎えしての、豪華な布陣です。最初の授業ではさっそく、どこの博物館の収蔵庫でもかならず見かける梱包材の薄葉紙(うすようし)を手に取りながら、資料を守りかつ作業の効率化を図るための基礎的な手順の実習が行われていました。

企画展示「開け!おもちゃ箱」の開催

私たち学芸員課程の学生は博物館実習の一環として、実習生でアイデアを持ち寄って企画し、実際に企画展を開催します。展示開催にあたり、資料の借用などで多くの方に御協力をいただいたおかげで、11月17日に無事に企画展を開催することができました。

図2:展示制作メンバー

展示制作メンバー

今回の企画展は、おもちゃをテーマにした「開け!おもちゃ箱」です。来館者の皆様に「おもちゃとは何か」について考え、子供だった当時を思い出しなつかしんでいただくことが本企画展の目的です。私たち実習生にとって身近である祖父母(昭和初期)と父母(昭和中期から後期)、私たち(平成)の時代に遊ばれたおもちゃについて展示しています。それらに加えて、日本の郷土玩具や実習生の思い出のおもちゃについても取り上げ展示しました。

図3:展示解説中

展示解説中

図4:昭和初期のおもちゃの展示

昭和初期のおもちゃの展示

図5:現代のおもちゃの展示

現代のおもちゃの展示

図6:郷土玩具の展示

郷土玩具の展示

   北海道新聞やまんまる新聞、大学の周りのお店の方々の皆様の宣伝のおかげで、多くの方々にご来館いただきました。ご来館いただいた皆様ならびに、ご協力いただいた皆様ありがとうございました。

                 <記事と写真 文化領域 大塚先生>

 

[活動紹介]文化領域の活動を紹介します―考古学分野―

文化領域の活動を紹介します。

今回は「SGUで学ぶ考古学」と題し、日々の活動内容をポスターで紹介します。活動に参加している学生たちがポスターを作成してくれました。イラストもお手製で、考古学分野に関連する教員・学生が描かれています。校内でイラストそっくりの人をみかけたら、ぜひ声をかけてみてください。

let’s-party-kokogaku-r札幌学院大学の考古学分野の特徴は、掘る・観る・調べる・作ることを通して、「体と頭を動かす総合学習」を推進している点にあります。詳しくはポスターをご覧ください。

高校生活では、頭に詰めこむ学習が一般的で、それを苦手としていた方も多いのではないでしょうか。そのような方でも本学の考古学分野が実施している総合学習を通じて、体を動かし体験しながら、自然と頭が動く不思議さと楽しさを感じることができるはずです。日々の体験を大切に一緒に考古学を学びましょう。いつでも参加をお待ちしています。

次回は、本学が協定を結ぶ北海道常呂郡置戸町にて8月9日〜16日に実施する発掘実習について報告する予定です。遺跡から出土するたくさんの石器(旧石器時代:約1万5千年前)に加え、町内の人々との交流などの催しも盛りだくさんです。楽しみにお待ちください。

<記事:文化領域・大塚宜明>

新任教員紹介:大塚 宜明先生

人間科学科には2014年度4月より大塚宜明先生が着任されました。写真は研究対象でもある石器です。

石器と大塚先生

石器と大塚先生

研究室は5階で眺めはいいです。

研究室は5階で眺めはいいです。

自己紹介:私は、アフリカで誕生した人類が、旧石器時代(氷河時代)の日本列島に、どのように移住し住み着いたかを研究しています。世界規模の非常にスケールの大きな内容ですが、実は10cmにも満たない小さな石のカケラ(石器)が研究の対象です。

私の考古学との出会いは、大学入学直後に見た、小さな石のカケラがはじまりでした。標本箱にぎっしり詰まった石のカケラは見るからに鋭利だったので、私は昔の人が作った道具なんだと感動していました。その時、「それは道具ではなく、道具を作ったときにできた石のカケラ、つまりゴミだよ」という話を先輩から聞き、私は驚愕しました。なぜなら、自分にはその石のカケラが当時の人の道具だったのか、あるいは道具を作った時のゴミかも分からなかったからです。同時に、それを判断することのできるのが考古学なんだなと実感したのです。

物言わぬ石のカケラから過去を読みとる。それが私の考古学との出会いであり、その時の思いが今でも私の研究の原動力となっています。皆さんも、自分の打ちこめるものを見つけ、自身の世界を築いていきましょう。チャンスは、皆さんのまわりにあるはずです!!!

 

児島恭子教授のエッセイを巻頭に掲げた広報を発行しました

児島恭子教授による自己紹介を兼ねたエッセイ「文化の多様性と人間を知る学問へのいざない」が、3月7日発行の『札幌学院大学人文学部報』35号巻頭に掲載されました。人間科学科の近況報告などの記事もあります。1ドル360円というと、日本円の米ドルに対する価値が現在の3分の1以下の時代です。

人文学部報35号表紙

置戸町勝山地区で考古学実習(現地実習)を行いました

8月11日から17日まで、置戸町勝山地区において考古学実習(現地実習)を実施しました。

丁寧に掘る、掘る

丁寧に掘る、掘る

みんなで掘る、掘る

みんなで掘る、掘る

この授業は、考古学の野外調査法の学習を目的に、遺跡での発掘調査・測量調査を行うものです。対象となった遺跡は、勝山地区内の勝山2遺跡です。常呂川沿いの独立丘陵上に位置する旧石器時代の遺跡です。

実習生8名の他に、本学の2~4年生、札幌国際大、明治大学の学生も参加し、総勢19名で調査が行われました。

全員集合

全員集合

実習期間中は、勝山公民館で生活しました。スケジュールは、朝食後、8時半に現場へ向かい、昼休みをはさんで作業し、夕方5時に宿舎に戻ります。食事当番が、朝食と夕食を用意しました。夕食後は、当日の成果の報告と翌日の作業の打ち合わせを行うミーティングを行いました。入浴はその合間に行いました。

手慣れたもの・・・!?

手慣れたもの・・・!?

こんな感じ

こんな感じ

発掘は、前年度まで調査した部分をさらに拡張して行い、旧石器時代の遺物集中地点の検出を行いました。慎重に土を削りながら徐々に掘り下げて、遺物を検出していきました。炎天下での作業は大変です。それぞれ休憩や給水をしながら、作業を続けていきます。出土した遺物は、地点を測量機械で計測し、地層・出土番号などを記録した後、取り上げていきます。今回は、氷河の作用による地層の乱れも見られたため、教員・TAの指導を受けながら、注意深く発掘していきました。

深堀り

深堀り

特に重要な箇所では鶴丸学長が直接指導しました。学長自ら指導する発掘というのは、全国でも例がないでしょう。一部で地層確認のため約2mの深掘りも行いました。担当した学生は、一苦労でした。出土した遺物は、夕食・ミーティング後に水洗し、保管します。多くは、石器を製作するときにできた小さな破片ですが、中には道具(石器)も含まれます。水洗することで、その形状も詳しく確認できます。今回は、細石刃、細石刃核、掻器、石刃などの石器が出土し、大きな成果が得られました。今回の調査で、一昨年から発掘してきた石器集中地点の発掘はほぼ完了しました。今年は、これまでの成果をまとめた発掘報告書の作成を始めることになります。

学長の指導中

学長の指導中

測量は、遺跡の位置する丘陵の地形測量を行いました。今年は丘陵南東部の測量を行いました。位置・標高を定めた基準杭を設置し、そこに平板という測量機械を設置して、等高線や道路・崖などの境界線を計測して書き込んでいきます。杭の設置や、標高の計測には、トータルスターション、レベルなどの測量機械を使用します。学校で学んだ測量の方法や機器の取り扱いを、実際に現地で実践しました。今年の作業で、丘陵のほぼ半分の測量が終了しました。

平板測量といいます。

平板測量といいます。

測量の一場面

測量の一場面

実習中には、地区の方々が発掘の見学にこられ、学生達も作業の経過を説明しました。また、14日には勝山地区の盆おどり大会のお手伝いをするなど、地域の皆さんとの交流も行いました。数名の学生が縁日の屋台や餅まきを手伝いました。

餅まき(餅はみえますか?)

餅まき(餅はみえますか?)

留学生も浴衣で参加

留学生も浴衣で参加

調査終了後はすべての学生が大会に参加し、盆踊りにも加わりました。また、本学の留学生もこの日札幌から浴衣持参でやってきて盆踊りを楽しみました。

たのしい交流会

たのしい交流会

終了後は住民の方々との交流会が開かれ、学生達も地元の方々と活発に会話をすることができました。また、発掘最終日の16日の夜は、地元の有志による「勝山を元気にする会」と共同で、バーベキューを楽しみました。このような、地域との交流も考古学実習の一部と考えています。

BBQ!

BBQ!

遺跡は地域の貴重な文化財でもあり、その調査研究には、地域の方々の理解と協力が不可欠です。また、遺跡の内容や重要性を地域の方々に知っていただくことは、遺跡の保護にもつながり、考古学の重要な仕事です。地域との交流を通して、そのようなことも学んでほしいと考えています。

文化領域の授業風景:キャンパスで測量(考古学実習)

人間科学科の文化領域では、毎年、夏に考古学実習があります。今年度は8月11日から17日となります。

本学では置戸町と協定を結んでいて置戸町内の勝山神社遺跡の発掘を継続して行っています。学生は、黒曜石の石器などを自らの手で発掘するなど、感動の体験をしています。

 

現在は、キャンパス内で測量の実習を行っています。担当の臼杵先生は国内外で発掘に携わってきたプロです。

臼杵先生から測量の方法の説明「まっすぐに立てる」

臼杵先生から測量の方法の説明「まっすぐに立てる」

 

高さ(標高)を測る

 

もう何回も発掘にかかわっている学生も。

もう何回も発掘にかかわっている学生も。

 

臼杵先生は国内外で発掘にかかわっています。

 

キャンパス(野外)での測量以外には、教室で測量のマニュアル作成などを準備中で、夏の実習に携帯できるようにしています。

 

発表中。先生からの注文も。

発表中。先生からの注文も。

 担当の臼杵先生と鶴丸学長は、国内外で発掘に携わってきています。学長は多忙な日々ですがたまに考古学実習室におられます。

考古学実習担当の臼杵先生と、鶴丸学長

 

考古学実習室でパソコンにむかう鶴丸学長は、置戸町の発掘に携わってきました。

考古学実習室でパソコンにむかう鶴丸学長は、置戸町の発掘に携わってきました。

札幌学院大学には考古学資料展示室もあります。はにわの複製品や、石器、土器などが展示されています。

A館の1階にあります

A館の1階にあります

はにわの複製品。とてもいい表情しています。

 

たくさん陳列されています

たくさん陳列されています

考古学実習室になにげなくおかれた複製土器

 

ガイコツは複製。黒曜石もたくさんありますが全部、ナンバリングされています。

ガイコツは複製。黒曜石もたくさんありますが全部、ナンバリングされています。

 発掘ができる人間科学科の文化領域(考古学実習)には、驚きと発見があります。是非、展示室をのぞいてみてください。